・実は、食事をすることで、歯はきれいになります。自浄作用といいます。
食べ物とこすれることで、表面の汚れが取れやすいということです。
自浄作用が効きやすい部分は虫歯になりにくく,効きにくいところは虫歯になりやすいということです。
歯の表面のつるつるしている部分は自浄作用が効きやすいです。
逆に、奥歯のかみ合わせの溝、歯と歯の間の隙間、歯と歯茎の境目の3か所は自浄作用が効きにくく、虫歯の好発部位になります。
逆に言えば、このような場所をよく磨くことで、虫歯の予防ができるのです。
・口の中でも、虫歯のできやすい場所、できにくい場所があります。
ステファンのカーブで解説しましたが、唾液の緩衝能によって酸が中和され虫歯ができにくくなります。
唾液の流れの良いところは、虫歯ができにくいです。
特に下の前歯あたりは虫歯ができにくい場所になります。
逆に、下の前歯に虫歯を作っている人は、カリエスリスク(虫歯リスク)の高い人といえます。
上の前歯の外側、上の奥歯の耳下腺開口部よりも後ろの部分(第二大臼歯や、智歯)などは唾液の流れば悪く、虫歯ができやすい部分です。
逆に言うと、舌を動かしてそのあたりの唾液の動かしてあげると、虫歯のリスクは低下します。
・入れ歯を入れている方は、入れ歯と接している部分は唾液の流れが停滞します。
酸性に傾いた唾液が、戻りにくい場所といえます。ですから、入れ歯を入れていると虫歯ができやすくなってしまうのです。
逆に言いますと、食後に入れ歯を外して洗浄することで、唾液の流れをよくすることができ、長い目で見ると虫歯の予防にもつながります。
・歯周病になると、歯茎がやせて下がっていきます。
歯のエナメル質は虫歯になりにくい場所ですが、歯茎がやせると、歯の根の象牙質が露出してしまいます。
そうすると、冷たいものが染みやすくなることは知られていますが、象牙質はエナメル質の5~6倍虫歯が発生しやすくなります。
とくに、歯間ブラシを使わない場合、歯の間に虫歯菌や、食べかすが残ることになり、虫歯の好発部位となります。
・唾液の量が少ないと、虫歯のリスクが高くなります。
薬の副作用や、高齢化により、唾液の分泌量が減ってしまう場合があります。そうすると、唾液の緩衝能が低くなってしまいますので虫歯ができやすくなります。
唾液の出が悪くなってくると、のどが渇いて飴などをなめる場合がありますが、飴は長時間口腔内を酸性に保ちますので、ますます虫歯ができやすくなります。
・歯を強化することもできます。
まずは、フッ素です。フッ素を使用することで歯の表面の石灰化物:ハイドロキシアパタイトがフルオロアパタイトに変化し酸に対して強くなります。
(強くなるだけで、無敵になるわけではありませんので、予防処置は必要です。)
とくに、高齢者の象牙質の虫歯予防にも有効なので、日ごろにフッ素入りの歯磨き粉を使ったり、定期健診でフッ素塗布を受けることはよいことだと思います。
・シーラントで虫歯の好発部位である、奥歯の歯の溝をあらかじめ埋めてしまう方法です。
特に自分でブラッシングを上手にできないお子様には効果的です。
(お子様の乳歯や、生えたばかりの永久歯は石灰化度が低いので、シーラントやフッ素塗布は有効に予防処置になります。)
・糖分を含んだ食物が,細菌の酸産生の材料となります。
ステファンのカーブで示しているように、糖分が入ってくると急激に酸性になり、ゆっくりと戻っていきます。
ですので、糖分の量よりも、回数や時間が重要な要素となります。
・飴のように、長時間口に含むものがリスクが高いといえます。
また、糖分の入っている缶コーヒーなどを、ちょっとずつ飲んでいると、口の中が酸性の状態が続き、虫歯ができやすくなります。
ドライバーの方が、前歯の部分に虫歯を作っているのは、このようなことがあるのかもしれません。
運転中の眠気覚ましにコーヒーを飲まれる場合には、無糖のものをお勧めします。
・キシリトール入りガムを食後にかむと、唾液がたくさん出てきて緩衝能が作用しやすくなります、またかむことで物理的に食べかすや、歯垢が除去されることも役に立ちます。
キシリトールは、よい作用があるのですが、キシリトール入りの飴やガムなどは要注意です。
キシリトールが入っていても、そのほかの糖分が入っていれば、虫歯リスクが高いといえます。
・甘いものは虫歯の原因と広く認識されています。
しかし、甘くないでんぷんも、唾液のアミラーゼにより、麦芽糖やブドウ糖に分解されるために虫歯の原因になります。
例えば、しょっぱいおせんべいやあられなども虫歯の原因になります。
・虫歯菌といっていますが、いろいろな細菌が関係していますが、主なものはストレプトコッカスミュータンスとラクトバチルス菌があります。
・ミュータンス菌は、有名ですが別項で説明しています。
・ラクトバチルス菌は、乳酸桿菌と言われてます。強い酸の中でも生存できる菌で、虫歯の穴の中で生息してさらに虫歯を進ませていきます。
・人は生まれた時にはミュータンス菌を持っていません。
乳歯が生え始める1歳半~生え揃う3歳くらいまでにミュータンス菌の感染を防ぐことが大事ですが、主に家族感染などを通して多くの人がミュータンス菌に感染してしまいます。
1.虫歯になりやすい:仮歯はそもそも最終的なかぶせ物よりも適合が悪いです。
しかも、弱い接着剤でつけていますので、つけた縁から虫歯になりやすいのです。せっかく作った土台の周りに、虫歯ができてしまうと、最悪抜歯や、再治療になってしまいます。
2.かみ合わせが悪くなる:仮歯は、柔らかいプラスチックでできています。(即時重合レジンというもので作っている場合がほとんどです。)
そのために、食事をしているとどんどんすり減っていってしまいます。
かぶせ物を作るために、最低1.5ミリくらいの隙間が必要になるのですが、それがなくなってしまうことがあります。
すり減った分、歯が伸びてしまうからです。
そうすると、かぶせ物を作り直さなければいけませんし、神経のある歯の場合、神経を取らなければならなくなってしまうこともあるのです。
かみ合わせが悪くなると、あごの調子が悪くなり、顎関節症になってしまう可能性もあります。
1.歯ぐきでかむ力を負担するので、痛みが出やすい
2.食事をすると、食べかすがはさまるので、一回ごとに外して洗うことが必要になる
3.慣れるまで違和感がある
4.クラスプのかかる歯の負担がおおきくなる
5.虫歯ができやすくなる
6.クラスプはバネのような金属ではないので(鋳物です)、だんだん緩くなってしまう。
7.クラスプの調整を繰り返すと、折れてしまうことがある
8.クラスプが金属なので、審美的ではない
9.時間がたつと歯ぐきがやせてしまい、合わなくなってくる
・虫歯の部分だけを削って、そのまま詰めることができる。
・小さな虫歯治療の、ファーストチョイスになる。
・1回で治療が終わる。
・歯の色に合わせて詰めることができるので、審美的である。
・保険でできる治療なので、比較的治療費を抑えることができる。
・だいぶ改善されてきていますが、歯との接着性が完ぺきではないので、時間がたつとマージン部に着色ができたり、新たな虫歯の発生がある場合がある。(その場合、またその部分だけを削って詰めなおせるのは、利点とも言えます。)
・大きな虫歯の欠損などは、使えない場合がある。
・前歯の先端など、力のかかる部分はかけやすい場合がある。
1.歯に過度な力がかかった場合
2.矯正治療で歯に力がかかった場合。ブラケットをつける矯正治療では、歯根の外部吸収が起こりやすいといわれています。軽度なものは、問題になりません。
3.歯根膜が死んでいる場合。歯の移植などでも起こりますが、歯根膜が死んでいる場合、移植後にアンキローシスが起こり、その後外部吸収が起き、歯がだめになってまうことがあります。
4.親知らず、その他の歯が萌出方向が不正の場合、周りの永久歯の歯根を溶かしてしまう場合があります。
1.歯を歯槽骨に固定する
2.0.1ミリから、0.3ミリくらいの厚さがあり、衝撃がダイレクトに歯槽骨に伝わるのを防ぐ。ハンモックの役割。
3.噛んでいる感覚を伝えるセンサーの役割。食べるときに重要な役割です。
4.歯を異物と認識させない役割。
1.筋・筋膜性歯痛:
筋・筋膜性歯痛は、食べ物をかむときに使う筋肉(そしゃく筋)や首の筋肉と、これらの筋肉を覆う筋膜の痛みが原因で起こる関連痛です。
2.神経障害性歯痛:
神経障害性歯痛は、神経障害性の疼痛が原因で起こる歯の痛みです。2つの種類があります。ひとつは発作性で、三叉神経の痛みが原因で起こる激痛です。もうひとつは持続性で、代表的な原因として帯状ほう疹や帯状ほう疹の後遺症による神経痛があります。神経周囲の炎症や腫瘍、骨折によって、神経が障害されることが原因となる場合もあります。
3.神経血管性歯痛:
頭痛の関連痛として起こる歯の痛みです。
4.上顎洞性歯痛:
上顎の骨の中にある副鼻腔の空洞に、炎症や腫瘍があって起こる関連痛です。
5.心臓性歯痛:
狭心症や心筋梗塞、心膜炎などの心臓の病気が原因で起こる関連痛です。
6.精神疾患または心理社会的要因による歯痛:
不安や気分が落ち込む抑うつといった、心理社会的要因が背景にあって起こる歯の痛みです。いわゆる心因性の歯痛です。
7.特発性歯痛:
さまざまな検査をしても原因がわからない歯の痛みを特発性歯痛と呼びます。
8.その他のさまざまな疾患により生じる歯痛:
巨細胞性動脈炎や悪性リンパ腫、肺がんなど、病気が原因で起こる歯の痛みです。
患者さんにしてみれば、たいていの歯痛も何が原因であるかよくわからない場合がほとんどだと思います。歯が痛くなるには、それなりの原因や症状があります。
状態を診させていただいて、必要な場合に処置をしていきます。
もちろん、そのほとんどが歯科医院でも処置が必要な場合なのですが、上記のようなこともあるのです。
しっかりと診断をつけて治療をしていくことが必要になります。
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